(Article in English)
パート1では、1つの文でも、文脈や言い方によって、何通りもの解釈の方法があるということを見てきました。そして、英語でコミュニケーションを図るときに特に注意すべきヒヤリハットを取り扱いました。
今回のパート2では、今日のリモートワークの世界で私たちが直面するさらなる溝/壁について詳しく見ていきましょう。対面での会話の構成要素を分析すると、声のトーン、ボディランゲージ、顔の表情、さらには会話の場所も、どのようにメッセージが受け取られるかに影響を及ぼします。(例えば、会議室での会話なのか、コーヒーマシンの隣での会話なのか。)
ですが、メールやMS Teamsのチャットでは、これらの「対面コミュニケーションの要素」は、いくつ残っているでしょうか。つまり、「あるメッセージをどのように解釈するべきか」を暗示する手がかりとなる要素がほとんど消えてしまうことで、解釈の余地が非常に幅広く、従って、誤解が生まれる可能性も高くなります。
リモートワーク環境でのミスコミュニケーションを防ぐための「安全ベルト」
・複雑、且つ/あるいは厄介なトピックに関しては、メッセージを再読し、別の視点から見てどのように解釈される可能性があるかを確認することが有効です(メッセージの受け手であっても発信者であっても)。
・コミュニケーションにおける誤解を招く可能性のあるヒヤリハットを察知するためには、メッセージを試運転してみてはいかがでしょうか。前回のエクササイズのように強調する部分を変えてみたり、「共有している知識」や「メッセージの受け手と自分との関係性」を照らし合わせてみましょう。
・ヒヤリハットの箇所が分かれば、他の(ビジネス)文化圏の人にとっても、全体のコンテクストが明らかになるように、どのような追加の情報が必要であるかを確認すると良いでしょう。
・コンテクストを明らかにするためには、効率のために簡潔さを保つことと、詳細な情報の単純な繰り返しとのバランスを保つことが重要です。
ちょうど良いバランスのためには、練習が必要ですし、必要な情報量はもちろん受け手によって変わってきます。
・メッセージを発信するときは、純粋に情報だけでなく、あなたと受け手の関係性に焦点を置いたコミュニケーションが必要である場合があります。
・自分のコミュニケーション・スタイルが適切か、時々同僚から直接フィードバックをもらうようにもしましょう。そうすることで皆が受け入れることのできる、共通の「交通ルール」を作っていくことができます。
JCOのトレーニング・セッションやEラーニングにおいて、コミュニケーションが非常に重要なトピックの一つとして扱われている理由は明らかでしょう。
ローカルスタッフと交流する同僚として、マネージャとして、あるいは組織のリーダーとして、最適なコミュニケーションの実践(例えば、フィードバック、コーチング、タスク指示等)をより深く学ぶために、JCOの研修(社外、社内用)を受講してみてはいかがでしょうか。